忘れられない空

海岸にて

昨年の夏、過ごした島にて目にしたもので、一番印象的だったのは、
海の青さでも山の豊かさでもなく、漆黒の闇に広がる満天の星々だった。

自宅付近では、星なんて片手で数えられるくらいしか見つけることができない。
宇宙に無数の星が存在するなんて、プラネタリウムにでも行かない限り、
普段はすっかり忘れてしまっている。
それがここではどうだろう。
光源がなく、空気がきれいだと、ここまで見えるのか、と心から驚いた。
美しすぎて、もう何時間でも見上げていられる、でも本当にずっと見ていたら、
なんだかその光と闇に吸い込まれていきそうな、そういう圧倒的な星空だった。
こんな空の下暮らしていたら、根本から人間が変わってしまうのではないだろうか。
きっと、ここでは悪いことなんてできない。

「誰も見ていないと思ってもお天道様が見ているからね」。
子どもに今時、そうやって諭す親はいるだろうか。
そして、それを聞いて、ああ、だから悪いことはしちゃダメなんだな、
と素直に思う子どもは果たしているだろうか。

さて、我が子たちはどうだろう。
あの空を一緒に眺めたのだから、と希望を抱かずにはいられない。

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Author : DPaT